中小企業経営者にとって、資金繰りの管理は頭痛の種ですよね。
売上があっても、現金が手元に行かないと払えないこともあります。
また、日々の経営活動がどれだけの付加価値を抱いているか、どちらかで認識することも重要です。
そこで今回は、日々の付加価値測定と資金繰り管理の基本をお伝えします。
商品付加価値一覧表の概要
まず、付加価値とは何かを理解しておきましょう。付加価値とは、企業が商品やサービスを提供することで行われる「利益の源泉」です。
これを日々追跡することで、どの商品がどれだけの付加価値が生まれているかがわかります。
さて、では日々の付加価値ををどうやって把握していくか。
日々の付加価値を正確に把握するためには、あらかじめ商品ごとの付加価値を計算した一覧表を作っておくと便利です。
エクセルで作成しておけば、日々の商品ごとの販売数を入力するだけで、その日の「商品ごとの日次付加価値合計」や「日次総付加価値額」が自動で計算されます。
例えば、商品Aの販売価格は1万円で、直接原価(材料費や外注費など)が2,000円だとします。この場合、1個販売するごとに付加価値は8,000円です。
そして、この商品Aが今日10個売れたとすると「8,000円×10個=80,000円」ということがわかります。
このようにして、日次付加価値額を毎日リアルタイムで把握することができるようになります。
資金表繰りとの連携のポイント
資金繰り表とは、現金の流れを管理するためのツールです。
企業は売上や付加価値を変動しても、現金が手元に届くまでタイムラグが発生します。
そのため、資金繰り表を活用して入金と支払いのタイミングをしっかり管理することが重要です。
ここでのポイントは、「商品付加価値一覧表」で日々の付加価値を理解しつつ、それを「資金繰り表」と連携させることです。
日々の付加価値をチェック:商品別の付加価値が日々積み重なっていきますので、それを一覧表で理解できます。
資金繰り表で現金の動きを確認:資金繰り表で入金のタイミングや支払いのスケジュールを確認します。
キャッシュフローを調整:付加価値が積み上がっている商品に集中することで、キャッシュフローを安定させるための戦略を考えます。
付加価値と資金繰りのバランスが経営の鍵
付加価値がどれだけ生まれたのかを日々追跡し、同時に資金繰りの管理を徹底することで、短期的な資金不足を防ぐことができます。
売上だけでなく、「今、一応行われている付加価値が」 「どう現金に変わっていくのか」を見据えることが、経営を安定させるための重要な視点です。
まとめ
今回のメルマガでは、日々の付加価値測定と資金繰り管理の重要性についてお伝えしました。
付加価値は「企業経営の本質的な価値」、キャッシュフローは「お金の流れ」です。
経営ではどちらも重要なので、日々両方の数値を見ながら最適な経営判断をしていくとよいでしょう。